画面右のサイドバーにあるバーチャルボディについて、少し説明したいと思います。このサイトでは、これらのバーチャルボディを使用してパターンメーキングを行っています。バーチャル=仮想的という意味ですが、このバーチャルボディは単なるボディの形をしただけの物体というわけではありません。リアルの人体形状型ボディです。
リアル=現実的、写実的という意味の通り、実在する人間の人体形状を型どった3Dボディです。上から3番目、トールの痩身体ボディは、私自身の体型データをもとに作成しました。2番目は20代学生被験者のAさん。胸高厚み体ボディです。この二つのボディは下着を付けた状態でゆとりは入っていません。
バーチャルボディを作成する為に必要な人体形状データは、通称 “浜ホト”と言われる、三次元人体計測システム ボディラインスキャナー(浜松ホトニクス製)でスキャンして取得しました。スキャンすると対象の計測ライン情報も表示されますが、あくまでも浜ホトは撮影のみで、バーチャルボディを作成することは出来ません。その為、バーチャルボディは、3D機能を搭載したアパレルCADで作成します。見本は、東レACS株式会社のCREACOMPOⅡTorsoを使用しました。
一番上のボディは、既存のバーチャルボディを変形させたものです。リアル人体ボディとどう違うのかと言うと、バーチャルボディを変形させる“ボディ変形”は、CADに搭載済のボディを使用して作成するのに対して、リアル人体ボディは、人体形状データをもとに一から作成します。CREACOMPOⅡTorsoには、ACSボディとkiiyaボディがあり、これらのボディにはゆとりが入っています。
同様に、一番下のパンツボディも、既存のバーチャルボディを変形させたものですが、これは、私自身の体型データを元に作成しています。このボディを使用したパンツの作図方法なども解説します。自分にあった服作りをする為には、サイズ(=寸法)だけでは限界があります。体型を把握することで、よりフィット性の高い服作りが可能になると考え、これらのバーチャルボディから、3Dを検証することにしました。