元気になれるファッション映画(documentary)

私の中で、元気になれるファッション映画と言えば、メリルストリープの「プラダを着た悪魔」。何回見ても飽きない大好きな映画の一つ。「ファッションが教えてくれること」は、「プラダを着た悪魔」の実写版と言ったところ。鬼の編集長、アナ・ウィンターの生の声を聞くことが出来る。

 

「アドバンスト・スタイル」は、ニューヨークの60、70、80、90歳代の普通ではない?お洒落マダムを取材したドキュメンタリー映画。とにかく、老いても決して守りに入ってなくて、寧ろ、攻めの姿勢が際立っているマダムたち。いずれも魅力的で、人生を達観し、自由を謳歌している。

 

「Dior&I」は、2012年4月、ラフ・シモンズが、アーティスティック ディレクターに就任し、初めてのオートクチュールコレクションを発表するまでの舞台裏を追ったドキュメンタリー映画。コレクションまで8週間というタイトスケジュールは、オートクチュールも変わらなかった。

 

ミニマリストと言われ、オートクチュールとは対極の位置にいたラフ・シモンズであるが、自身のメンズブランドを1995年に設立し、96、97、98年のコレクションは話題となった。その頃、私は、メンズデザイナーのアトリエでパターンを引いていたが、当時のタイトでシンプルな細身のジャケットは、ラフ・シモンズの影響だったと振り返る。

 

映画は、ディオール社の最上階にあるアトリエで、ラフ・シモンズ が初めてお針子たちと顔合わせするところから始まる。彼はベルギー人なのに、フランス語が堪能ではなかったのが意外だった。途中で英語に変えて挨拶したが、そのギクシャクした感じと、引きつった顔、場違いなところに来てしまったという動揺が、こちらにも伝わってきた。「Dior&I」は、すごくよかったので、DVD買おうかな… 

 

彼は、昨年2015年10月に、ディオール、アーティスティック ディレクター退任を発表している。